令和7年第2回富士川町議会定例会(6月定例会)
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公開日 2025年06月06日
本日ここに、令和7年6月 富士川町議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位におかれましては、公私とも大変ご多忙の中、御出席を賜り、誠にありがとうございます。
また、日ごろから町政推進のため、格段の御理解と御尽力を賜っておりますことに、厚く御礼を申し上げます。
はじめに、新たな公民連携によるプロジェクトである「アニメクラシックス アニソン花火富士川町公演」についてです。
来る7月5日土曜日に、富士川いきいきスポーツ公園を特設会場として世界初となるレジェンドアニメと花火が共演するイベントが開催されることとなりました。
「アニメクラシックス」は、ダイナミック企画、タツノコプロ、手塚プロダクションなど、日本が誇るレジェンドアニメを集結したブランドであり、世界的に人気のある日本のレジェンドアニメが一同に会する初めての試みであり、これまでにない新しいアニメジャンルを生み出し、幅広い世代に共感を呼び起こせるものと考えます。
今回の公演では、そのレジェンドアニメの名曲アニソンを、花火と映像が融合したスペクタクルな演出でお楽しみいただくとともに、ジブリアニメの人気歌手・井上あずみさんによる特別ライブも必見であり、見逃せないものとなっております。
本イベントでは、富士川町への地域貢献事業として、富士川町民の皆様に300枚の無料観覧券を用意いたしました。町民の皆様が世代を超えてアニメと花火の融合を体感し、富士川町の夏の夜を満喫して頂ければと考えております。
また、ふるさと納税の返礼品として、このイベントのチケットを用意しており、地域の活性化にも寄与する取り組みとなっております。
町としましても、このイベントを公民連携推進の象徴的な事業と位置づけており、富士川いきいきスポーツ公園特設会場の提供を行うなど、全面的な支援を行っております。
この新しいエンターテインメントの創出と、地域との融合を通じて、多くの方々に感動と喜びをお届けできるよう、実行委員会とともに全力で取り組んでまいります。
次に、本年2月、「富士川町魅力発信アンバサダー」に就任した、東北楽天ゴールデンイーグルスの中込陽翔投手が、去る5月4日のオリックス戦の9回に登板し、見事無失点に抑え、プロ野球選手としての1軍デビューを飾りました。この快挙は、富士川町民にとって大きな喜びであり誇りであります。今後も、地元への愛着を持ち続けながら、プロの舞台で益々活躍されることを願うとともに、富士川町の魅力を全国に発信をしていただきたいと考えております。
それでは、本定例会に提出いたしました案件のうち、主なるものにつきまして、その概要を御説明申し上げますとともに、主要な事業への取り組み状況を申し述べ、議員各位並びに町民の皆さまの御理解と御協力をお願い申し上げます。
まず、出張!現場でトークミーティングの実施についてです。
「トークミーティング」は、去る5月11日の町民会館での開催を皮切りに、町内、計7カ所で実施し、多くの皆さまにご参加をいただきました。
それぞれの会場におきまして、地域の課題や町政推進について、多岐にわたる意見交換を行い、充実した内容の濃い対話を行うことができました。
富士川町が抱える、「高齢化」、「人口減少に伴う地域コミュニティ」、「子育て支援の充実」など、私たちが重点的に取り組むべき、重要な課題を来場者と直接深掘りした議論を交わすことができました。
改めて、直接対話することの大切さを感じたと同時に、その対話から導き出される、町民に寄り添った、町民のための政策の展開が、更に必要だと痛感したところです。
これからも、対話と現場主義による協働のまちづくりの起点となる、このような直接対話の機会を数多く創りながら、町政運営に反映してまいりたいと考えております。
次に、富士川中学校開校記念式典についてであります。
富士川中学校は、増穂中学校と鰍沢中学校のそれぞれの歴史と文化、伝統を引き継ぎ、本年4月から新たな歴史を刻み始めております。
こうした中、去る5月21日に、来賓の皆様をはじめ、在校生、教職員など約370名の方々にご参加を頂き、開校記念式典を盛大に挙行することができました。
記念式典では、全校生徒による校歌が初披露され、その歌声が文化ホール内に響き渡り、来場者には大きな感動を与え、賞賛の拍手が送られたところであります。この校歌には1番2番3番にそれぞれ「粘り強さ」「平和」「純粋さ、未来への希望」などのメッセージが込められており、もっともこだわった歌詞が「友情」で、15年前に合併した富士川町の象徴という思いがこめられているとのことです。
富士川中学校の開校に至るまで、多大なるご支援とご協力を賜りました地域の皆さまをはじめ、旧増穂中学校並びに旧鰍沢中学校にゆかりのある、多くの皆さまに心から敬意と感謝を申し上げるとともに、生徒たちの新たな挑戦と活躍を暖かく見守って行くと同時に、引き続き富士川町の未来を担う子どもたちのために、より充実した教育環境を整えられるよう全力で取り組んでまいります。
次に、定額減税補足給付金、不足額給付の支給事業についてであります。
デフレ完全脱却のための総合経済対策として、令和6年度に定額減税補足給付金、調整給付の支給を実施いたしました。
今般、令和6年分の所得税及び定額減税の実績額が確定したことにより、本来給付すべき所要額と調整給付額との間で差額が生じた方に対して、不足分の給付をするものであります。具体例としましては、令和6年中に退職や休職により収入が減少した方や、扶養親族が増加した方などが支給対象者となります。また、併せて、定額減税及び税法上の扶養親族のため対象外であった、低所得者につきましても一律4万円を給付するものであります。
こうしたことから、今定例会に給付金等に係る所要の経費を計上しております。
次に、富士川町 場外離着陸場の設置及び管理に関する条例についてであります。
富士川リバーサイドパーク構想の一環として、昨年12月に、ヘリコプターの試験運行を兼ねた遊覧飛行を実施したところであります。
こうした中、今後、本施設を有効活用するために、ヘリコプターによる観光利用や貨物の運送、緊急活動等の活用を更に発展させるため、引き続き、試験運行や騒音調査などを進めてまいります。
こうしたことから、富士川ヘリポートの運航管理を安全に行うため、富士川町 場外離着陸場の設置及び管理に関する条例を制定するものであり、今定例会に条例制定案及び所要の経費を計上しております。富士川町の未来を見据えて、新しい交通網である「空の拠点整備」を今後も一歩ずつ進めて行きたいと考えています。
次に、富士川いきいきスポーツ公園スケートボードパーク整備についてであります。
富士川いきいきスポーツ公園は、令和5年度に策定した「富士川リバーサイドパーク構想」の中核施設に位置づけ、これまで、健康増進・集客交流・スポーツ交流の場として整備を進め、多くの皆さまにご利用していただいてまいりました。
こうした中、昨年度、「アーバンスポーツ施設整備検討委員会」から、「世代を超えて、はじめてスケートボードにチャレンジする初心者から中・上級者までが楽しめるスケートボードパーク」をコンセプトとする提言を受けたところであります。
こうしたことから、新たな観光・誘客・賑わいを創出する施設として、また、各種大会等の誘致が可能な施設として、今年度、まずは、初心者・中級者をターゲットとしたさまざまな造形物、いわゆるセクションの設置を進めてまいります。
このような、新たなアーバンスポーツの環境を整備することにより、次世代を担う町の若者たちの可能性と健全な心身の育成に貢献すると同時に町の交流人口の増加と賑わいの創設に寄与するものと考えます。
次に、富士川中学校 屋内運動場空調設備 設計業務委託についてであります。
富士川中学校の屋内運動場は、平成19年の建設から18年が経過し、設備の更新が課題となっております。
また、近年では、気候変動の影響により気温の変化が激しく、屋内運動場の環境は、夏は暑く、冬は寒いといった過酷な屋内環境となっております。
このような中で、屋内運動場は、子どもたちの学習・生活の場であるとともに、災害時には地域の避難場所としても活用されることから、安心安全な環境で利用ができるような整備が必要となっております。
こうしたことから、明年度工事着手に向け、今定例会に空調設備設計業務にかかる所要の経費を計上しております。
次に、富士川中学校校舎建設についてであります。
富士川中学校の校舎建設工事が、本年度から本格的にはじまります。
まずは、本年5月に、校舎建設のための工事用車両の進入路を確保するため、進入路整備工事に着手したところであります。進入路整備工事では、町道金手小林2号線から幅員6mの進入路を整備し、プールを解体したのち、その跡地をスクールバスの乗降所とする予定であります。
新校舎の建設工事につきましては、本年10月から約2年の歳月をかけて建設し、令和9年の夏休み中に、現在の校舎から新校舎への移転を目指しております。その後、旧校舎の解体及び外構工事を行い、おおむね令和11年度に全ての事業を完了する予定で進めております。
次に、災害時に使用する非常用ポータブルトイレの整備についてであります。
大規模災害時に、トイレが使用できなくなった場合や避難所のトイレ不足に備えるため、自動排泄処理機能付きトランク型ポータブルトイレ4台を整備いたします。このポータブルトイレは、持ち運びや移動が容易で、水を必要とせず、自動で排泄を処理することができることから、災害時における避難所などの衛生面の向上が図れるものと考えております。
こうしたことから、今定例会に整備に係る所要の経費を計上しております。
次に、株式会社ホリプロとのオフィシャルパートナー協定についてであります。
町では、株式会社ホリプロと本協定を本年4月に締結し、地域活性化起業人を活用して、(株)ホリプロから社員1名の派遣を受けております。
今回のパートナー協定では、富士川町の社会価値を創造する取り組みとして、町のプロモーションやふるさと納税の返礼品の作り手などの思いが伝わるようなプロモーション映像製作を行ってまいります。
第一弾としては、お笑い芸人 たんぽぽの川村エミコさんと、本町のマスコットキャラクターゆずにゃんがコラボした富士川町の風景や観光資源などを題材とする写真集や、カレンダーの製作を行うこととしております。
こうした取り組みにより、町を広く情報発信することで、地域活性化やふるさと納税の更なる増額に繋げてまいりたいと考えております。
次に、天神ゆずっこ保育園 園舎大規模改修工事の進捗状況についてであります。
本工事につきましては、本年4月に契約を締結し、着実に改修作業を進めているところであります。
現在、プール施設の塗装工事や、園児の日よけとなるメッシュテントの設置に取り掛かっております。今後は、保育室の改修、空調設備及び厨房機器の更新、さらに照明設備のLED化へと、段階的に工事を進めていく予定であります。この改修により、より良好な保育環境が整備され、子どもたちの健やかな成長を支える充実した環境が、確保できるものと考えております。
次に、クーリングシェルターの設置についてであります。
昨今、気候変動に伴い、夏には40度近い気温になり、エアコンの使用が不可欠となっております。しかし、電気代の値上げにより、多くの方が節電を余儀なくされている状況であります。
このような中、町では気候変動適応法に基づき、熱中症による健康被害の防止を目的として、国の施策に先がけ、令和5年度から町内6施設に7カ所のクーリングシェルターを設置していたところです。これらの施設では、「涼」を共有することで、熱中症特別警戒アラート発令時には避難施設として、また、多くの方々に利用していただくことにより、節電にもつながるとして、本年度もすでに開放し、町民の皆様の健康を守るための取り組みを進めているところであります。
以上、今定例会に提出いたしました主なる案件と主要な取り組みについて述べさせていただきました。
なお、今定例会に提出いたしました案件は、報告案件5件、専決処分承認案件6件、条例制定案件1件、補正予算案件 2件、合わせて14件の議案を提出しております。提案理由は、議案ごとに申し上げさせていただくこととしておりますが、よろしく御審議の上、御議決あらんことをお願い申し上げ、あいさつといたします。
