富士川町

令和6年第3回富士川町議会定例会(9月定例会)

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公開日 2024年09月06日

更新日 2024年09月09日

 本日ここに、令和6年9月富士川町議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位におかれましては、公私ともに大変ご多忙の中、全員のご出席を賜り、誠にありがとうございます。また、日頃から町政推進のため、格別のご理解とご協力を賜っておりますことに、厚く御礼申し上げます。

 はじめに、7月26日から8月11日までの17日間にわたり開催された2024年パリオリンピックでは、日本選手がブレイキンやスケートボードなどの新しい競技で素晴らしい活躍を見せ、私たちに大きな感動と勇気を与えてくれました。特に、若い世代の選手たちが世界の舞台で才能を発揮し、未来への可能性を感じさせるものでした。
 私たちの町においても、この新たなスポーツ文化の高まりを受け、富士川いきいきスポーツ公園南側にアーバンスポーツ施設の建設を計画しています。 この施設は、未来のオリンピック選手を育成する場であるとともに、町全体の活性化にも寄与するものと確信しています。アーバンスポーツの発展とともに、町がさらに活性化し、未来のオリンピック選手を輩出する基盤を築いていきたいと考えています。
 また、道の駅富士川の魅力を更に高め、地域の魅力や価値を体感できる拠点となる施設となるよう、県と連携をして道の駅富士川のフラッグシップ化を図っていきます。
 道の駅富士川を中心としたリバーサイドエリアが、地域のランドマークとしての役割を担い、更なるにぎわいをもたらすエリアとなることにより、地域全体のブランド力が向上していくと考えています。これにより、私たちの町が、地域間交流の結節点としての役割を担うとともに、町民の皆様にとっても、全世代が楽しめる交流の場となっていくことが期待されます。富士川町は、これまでの伝統を守りつつ、新たな挑戦を果敢に挑み続け、未来を切り拓いていきたいと考えています。

 次に、南海トラフ地震臨時情報についてです。
 8月8日午後4時42分、宮崎県日南市で震度6弱の地震が観測されました。この地震は南海トラフ地震想定震源域に近く、気象庁から南海トラフ地震臨時情報が初めて発表されました。これを受け、町では翌朝、緊急課長会議を招集し、災害への備えを再確認しました。
 さらに、8月9日午後7時57分には、神奈川県西部を震源とする地震が発生し、町内でも震度4を観測しました。
 政府の地震調査委員会によると、この地震は南海トラフ地震とは関連がないとの見解が示されましたが、私以下、関係職員が迅速に参集し、町内の被害状況を確認しました。幸いにも大きな被害はありませんでしたが、今後も注意を怠らず、災害への備えを一層強化していきます。
 災害はいつ発生するか分かりません。常に備え、迅速かつ適切に対応できる準備が必要です。引き続き、地域の皆様には防災意識を高め、防災対策を再確認していただくようお願いします。

 次に、令和5年度の決算に伴う財政状況についてです。
 令和4年度に予測した財政シミュレーションでは、将来負担比率は、令和5年度には90.2%となる予測でした。しかしながら、普通建設事業費が減少できたことにより、地方債借入額が抑制され、また、標準税収入額は予測値より増額となりました。
 あわせて、ふるさと納税の増額などにより、当初予算で予定していた5億円の財政調整基金の取り崩しを回避できたことや、基金に積み立てることができたことから、令和5年度の決算における将来負担比率は61.7%にとどめることができました。今後も不断の歳出削減に努めながら、あらゆる施策と工夫を駆使して、職員が一丸となって財政の健全化を図って行く所存であります。

 

 それでは、今定例会に提出いたしました案件のうち、主なものにつきまして、その概要を御説明申し上げますとともに、主要な事業への取り組み状況を申し上げます。

 

 はじめに、富士川町アーバンスポーツ施設整備検討委員会の設置についてです。

 昨年度策定した「富士川リバーサイドパーク構想」の第2弾として、富士川いきいきスポーツ公園のアーバンスポーツ施設の整備について、8月6日に「アーバンスポーツ施設整備検討委員会」を設置しました。委員会には、国土交通省や山梨県、アーバンスポーツの見識を有する各種団体、地元代表者にご協力をいただいており、12月までに提言書を取りまとめ、明年度には施設整備に着手する予定です。このアーバンスポーツ施設は、地域活性化や住民の健康促進、若者の居場所づくりに寄与し、町の未来を築く重要なプロジェクトと位置づけています。2024年のパリオリンピックで日本選手がスケートボード競技で金・銀メダルを獲得したことを踏まえ、富士川町でも未来のオリンピック選手を育てる環境整備に努めていきます。

 

 次に、子育て環境の充実を図る施策についてです。

 まず、ハード面の整備として、天神ゆずっこ保育園駐車場の完成について説明します。天神ゆずっこ保育園の駐車場は、リニア中央新幹線の建設ルート上に該当したことにより、従来利用していた町民体育館および、ますほ児童センターの駐車場が令和2年8月から使用できなくなり、その後は園舎北側の利根川公園の一画に駐車場を確保して対応してきました。昨年度、園舎東側に駐車場用地を取得し、今年度の整備工事により、新たに30台が駐車できる専用駐車場が完成し、8月5日から供用を開始しました。園舎の近くに専用駐車場が完成したことで、より安心安全な園児の送迎が可能となりました。

 

 次に、子育て環境の充実を図るソフト面においての新たな施策として、富士川町病後児保育利用料軽減事業及び、町内児童の病児・病後児保育利用料の無償化について説明します。

 10月1日に開始となる「山梨県病児・病後児保育利用料軽減事業」と併せて、富士川町の子育て支援施策のさらなる拡充策として、町では病後児保育料の無償化を実施していきます。
 これは、町内に住所を有する児童が、富士川町病後児保育所および町外の病児・病後児保育施設を利用した場合の利用料のうち、県事業による軽減額を差し引いた残りの利用料を町が負担し、利用者の負担を無償化するものです。
 これは町独自の事業として実施していきます。事業実施のための、必要な関係条例の改正および要綱の制定、所要額を補正予算として計上し、今定例会に提案しました。今後も、子育て世帯のニーズに応え、安心して子育てができる環境づくりを推進していきます。

 

 次に、町制施行15周年記念の山車巡行祭りについてです。

 町制施行15周年を迎えるにあたり、記念すべきメインイベントとして、町の有形文化財である山車巡行祭りを5年ぶりに実施いたします。開催日は10月27日で、県道42号の富士橋西交差点から青柳5丁目交差点までの1.5kmの区間において行います。本イベントについては、沿道にて芸能パフォーマンスや模擬店を設け、賑わいを創出する予定です。
 また、ふるさと納税事業においては、山車曳き体験を返礼品としてご用意し、県内外から来られる来場者の皆様にも楽しんでいただけるよう企画しています。地域の皆様と共に、15周年のお祝いを大いに盛り上げるため、現在、実行委員会が準備を進めております。

 

 次に、県と町が連携して行う、「やまなしフラッグシップ道の駅プロジェクト」についてです。

 中部横断自動車道の山梨静岡間の全線開通により様々な効果が見込まれています。
 こうした中、県では、峡南地域のブランド力の向上に向けて、峡南地域のゲートウェイである道の駅富士川のフラッグシップ化を図ることについて、昨年度、株式会社ビームスクリエイティブに企画案作成を委託しました。この企画案に基づき、県と町では、道の駅富士川が地域の魅力や価値を体感できる拠点として、今年度、具体的な施策や事業を計画しております。今後は、道の駅富士川周辺エリアの魅力を広く情報発信し、地域ブランドの認知拡大に取り組んでいきたいと考えています。こうしたことから、事業実施のための必要な所要額を補正予算として計上し、今定例会に提案しました。

 

 次に、宅配ボックス購入費補助金についてです。

 物流業界では、「2024年問題」として、2024年4月から働き方改革関連法施行によりトラックドライバーの時間外労働時間の上限が年960時間と規制され、労働時間が制限されることでドライバー不足や輸送力が低下し、モノが運べなくなることが懸念されています。
 こうした状況を受け、県と町では、消費者の行動変容を促し、宅配の再配達の削減による事業者の負担や環境負荷の軽減を図るとともに、町民の日常生活の利便性向上に寄与するため、戸建住宅や集合住宅に設置する宅配ボックスの購入費用の一部を補助することとし、今定例会に予算を計上いたしました。

 

 次に、富士川中学校新校舎建設に伴う町有林活用に関する協定締結についてです。

 町では、やまなし森づくりコミッションを通じて、東海旅客鉄道株式会社様から多大なるご支援を賜り、令和4年から5年間の計画で「南アルプス育みの森 in 富士川町」による町有林整備事業を実施しています。この事業で調達した町有林材を、現在建設計画を進めている富士川中学校の新校舎に活用する方針として、8月5日に峡南森林組合との協定を締結いたしました。
 本事業は、町の貴重な財産である森林資源の有効活用のみならず、町の豊かな自然環境を次世代につなぐための環境教育の象徴となる学び舎を創出するものです。 また、木のぬくもりと安らぎを感じることができ、生徒が愛着を持てる学び舎は、郷土愛の育みにも寄与すると考えています。この取り組みを契機に、森林を大切な資源として次世代に継承するため、森林行政の推進と環境教育の普及促進に努めていきます。

 

 次に、富士川町農村RMO中部・五開地域づくり協議会の設立についてです。

 町では、町内の中山間地域を対象に、昨年度から農村RMO形成推進事業の導入に向けた検討を重ねてきました。本年2月には𣇃米・平林・穂積の3地区において協議が整い、「ふじかわRMO未来会議」を設立しました。
 そして昨日、2つ目の協議会となる「富士川町農村RMO中部・五開地域づくり協議会」を設立しました。農村RMO形成推進事業は、地域内の様々な団体が一つになり、協議会組織として農用地保全、地域資源の活用、生活支援の3つの活動を展開し、集落の機能を維持しながら地域の活性化を目指す事業です。地域の皆様のご理解とご協力により、2つの協議会が設立され、事業を推進する体制が整いました。この事業の導入にあたり掲げた将来ビジョン「持続可能な農業・農村の確立、次世代につなぐ魅力と活力あふれる地域づくり」を目指し、地域の皆様とともに取り組みを推進していきます。

 

 次に、庁舎駐車場内への山梨みらい農業協同組合(JA山梨みらい)の現金自動預け払い機(ATM)設置についてです。

 JA山梨みらいと調整を進めてまいりましたATMブースが完成し、9月1日から営業を開始しました。JA山梨みらい青柳支店にあるATMと同様、平日夜9時まで営業しておりますので、多くの皆様にご利用いただきたいと考えています。なお、詳細につきましては、町広報「ふじかわ」9月号でご案内していますので、ご覧ください。

 

 次に、官製談合防止法違反に係る損害賠償請求についてです。

 昨年度から進めてまいりました官製談合防止法違反に係る損害賠償請求の訴状が、このたび整いましたので、訴訟提起を考えています。
 なお、地方自治法第96条第1項第12号の規定による議会の議決をいただくため、本定例会に訴訟提起の議案を提出しています。

 

 次に、定額減税補足給付金(調整給付)の給付開始についてです。


 国の「デフレ完全脱却のための総合経済対策」として本年6月から実施しております定額減税において、減税しきれないと見込まれる方に対し、差額を給付する定額減税補足給付金ですが、本町においては、迅速な対応により8月9日から県内自治体のトップを切って給付を開始し、順次実施していく予定です。

 


 以上、今定例会に提出いたしました主な案件と主要な取り組みについて述べさせていただきました。
 今定例会には、報告案件2件、条例改正案件3件、補正予算案件5件、訴訟案件1件、決算認定案件3件、合わせて14件の議案を提出しております。
提案理由につきましては、議案ごとに申し上げることとしておりますが、何卒ご審議の上、ご議決賜りますようお願い申し上げ、あいさつといたします。

 

 

 

 

 

 

お問い合わせ

政策秘書課 政策推進担当
郵便番号:400-0592
住所:山梨県南巨摩郡富士川町天神中條1134
TEL:0556-22-7216
FAX:0556-22-3177
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