富士川町

令和4年第4回富士川町議会定例会(12月定例会)

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公開日 2023年10月01日

更新日 2023年10月02日

町長所信表明

令和4年第4回富士川町議会定例会(12月定例会)

 本日ここに、令和4年12月 富士川町議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位におかれましては、公私とも大変ご多忙の中を、全員の御出席を賜り、誠にありがとうございます。
 また、日ごろから町政推進のため、格段の御理解と御尽力を賜っておりますことに、厚く御礼を申し上げます。

 さて、 本年1月に町長に就任してから、11か月が経過し、この間、数々の施策を展開してまいりました。
 まず、原油価格と物価の高騰により疲弊している地域経済を立て直すために、国、県の交付金事業を積極的に活用し、本年度は、8つの支援事業を展開してまいりました。
 直近では、非課税世帯、家計急変世帯に対し電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金をはじめ、児童生徒の学校給食費を2ヵ月分免除する富士川町学校給食費一部無償化事業、並びに町内の水道料金の基本料金を2か月間免除する水道基本料金免除事業などです。
 これらの事業は、広く町民生活の支えになるための補助金の活用策を基軸として、職員共々一丸となって知恵を絞り実施して来たところです。

 さて、国においては、11月18日に開催された新型コロナウイルスの感染症対策本部で、第8波に備えた2段階の対策強化策を決定し、都道府県が必要に応じて、「医療ひっ迫防止対策強化宣言」を出し、それでも医療がひっ迫しそうな場合は「医療非常事態宣言」も発令して出勤の大幅抑制、帰省や旅行の自粛を求めるものです。
 新たな対策は、従来の緊急事態宣言や、まん延防止等重点措置のような飲食店などの休業や時短営業は求めず、大人数での飲食などの自粛を求める内容となっております。
 山梨県におきましても、新型コロナウイルスの第8波のピークがインフルエンザの流行と重なり医療体制がひっ迫することを想定し、外来受診の方法などを改めて県民に呼びかけるほか、体調が急変した方たちへの相談体制を強化するなどの対策を講じています。
 しかしながら家庭内での感染や事業所などでクラスターが発生するなど、感染が拡大したことに伴い、知事は、11月9日に第8波に突入したとの認識を示したところであります。
 町ではこれまで、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種および、医療体制の確保と充実を図るために、私と南巨摩郡医師会長との定例の情報交換などを重ねると同時に、県CDCをはじめ関係機関との連携を密にすることにより、包括的な感染症対策を進めてまいりました。
 しかしながら、第8波の波は防ぐことは出来ず、感染者数は増加傾向となっております。
 町民の皆様には、室内の換気や「3密」の回避、ワクチン接種などの感染予防対策を再度徹底していただきますよう、お願いする次第であります。

 次に、今年9月、静岡県において、一日で404.5mmに達する記録的大雨が降り、静岡市清水区で6万戸を超える大規模な断水が起きました。
 こうしたことから、早速、静岡市に給水支援を申し出たところ、支援要請があったことから、静岡市との「災害時における相互応援に関する協定」に基づき、9月29日から10月2日までの4日間、静岡市立清水宍原小学校において16人の職員と給水車2台を派遣した給水活動を行ったところです。
 こうした、実際の災害現場での活動の中で、被災地からは感謝の声を頂くと同時に、通常の訓練では得られない貴重な経験を積むことができました。この経験を今後の糧として、防災に対する更なる危機管理意識を高めて参りたいと考えております。

 それでは、開会にあたり、本定例会に提出いたしました案件のうち、主なるものにつきまして、その概要を御説明申し上げますとともに、主要な事業への取り組み状況を申し述べ、議員各位、並びに町民の皆さまの御理解と御協力をお願い申し上げたいと存じます。

 はじめに、オミクロン株対応新型コロナウイルスワクチン接種についてであります。
 新型コロナウイルスの変異株に対応するため、本年秋から12歳以上の初回接種完了者の全員を対象に実施しているところです。
 町では、10月29日の富士川病院での集団接種を皮切りに、南巨摩郡医師会の協力を得ながら保健福祉支援センターや峡南病院での接種等を実施しております。
 こうした中、年末年始に感染拡大することを踏まえ、年内に希望者全員が接種できる体制を整えるため、接種日の追加や1日の接種人数を増やすなどの準備を進めているところでありますので、町民の皆さまが安心して生活できるよう、今後も感染予防対策を全力で進めて参りたいと考えております。

 次に、一般社団法人クリーンファイターズ山梨との包括連携協定についてであります。
 町では今月1日に、クリーンファイターズ山梨と「包括連携に関する協定」を締結したところであります。
 この協定は、企業版ふるさと納税制度を活用したものであり、クリーンファイターズ山梨とのスポーツ包括事業の展開を図ることで、町のスポーツ環境の充実、町民の健康増進やスポーツによる関係人口の拡大など、第2次富士川町まち・ひと・しごと総合戦略に基づく、地方創生の推進が図れるものと考えております。
 協定書には、スポーツ振興に関すること及び、運動場の整備などについて記載しており、今後は、この協定内容に基づき、町とクリーンファイターズ山梨との協力関係を強化し包括的な連携を推進することにより、地域課題の解決及び地域活性化を図って参りたいと考えております。

 次に、富士川町スポーツ振興基金条例の制定についてであります。
 富士川町第2次総合戦略における地域再生計画に基づき、企業版ふるさと納税のスポーツ振興に対する寄附を活用して、体育施設等の整備やスポーツ団体の育成など、社会体育の振興を図ることを目的にした基金を設置するための条例の制定について、今定例会に提出するものであります。

 次に、身延町営バス身延鰍沢線の停留所設置についてであります。
 現在、「身延町営バス身延鰍沢線」は、身延駅から富士川町内の富士川病院までの路線を、1日4往復運行しております。
 身延町内の「西嶋神社停留所」の次の停留所は、富士川町内の「鰍沢口駅停留所」となっておりますが、途中、中部区を通過していることから、この間に停留所を設置することで、町民の交通の利便性向上が図れることから、運行している身延町と協議を進めて来たところです。
 こうしたなか、身延町との協議が整ったことから、明年4月の設置に向けて、今定例会に所要の経費を計上しております。
 なお、停留所の設置箇所につきましては、乗降の際の安全性や交通への影響を考え、箱原停留所・五開入口停留所・小柳川停留所の3箇所を予定しております。

 次に、入札制度改革についてであります。
 入札制度につきましては、昨年11月17日の官製談合防止法違反事件並びに、12月7日の加重収賄事件を受けて、町幹部職員による入札制度等あり方検討会を設置し、一般競争入札の対象拡大を図り、本年4月から暫定的ではありますが、入札を実施して参りました。
 今後は、暫定期間に実施して来ました入札制度を検証し、官製談合再発防止に係る第三者委員会の答申並びに議会からのご意見を踏まえ、新たな入札制度の構築を進めて参りたいと考えております。

 次に、町立保育所の再編についてであります。
 現在、町内には町立保育所が4個所ありますが、少子化により、すべての保育所が定員に満たない状況にあり、特に少人数の第2保育所においては、集団保育の効果の低下も懸念される状況です。
 一方で、共働き世帯の増加などにより、3歳未満児保育の需要が高まる中、年度途中の入所が困難となっている状況です。
 このような状況を改善し保育環境の充実を図るために、保育所の適正規模、職員配置及び保育所施設の老朽化などを総合的に検討した結果、明年度から町立保育所を再編し第2保育所を閉所することといたしました。
 再編につきましては、第2保育所の保護者の皆様との懇談会をはじめ、9月には対話集会を開催し、広く地域の方々や町立保育所の保護者の方々にもご意見を伺ったところであります。
 今後は閉所する第2保育所へ投入していた人的資源と財源を活用し、3歳未満児保育の充実を図ると共に、将来的にはさらなる保育サービスの充実を図って参りたいと考えております。

 次に、猫の不妊・去勢手術費補助金の申請状況等についてであります。
 町では、県の補助事業を活用し、猫の不妊・去勢手術費補助金事業を実施しております。
 県に収容される猫の数を減らし、猫の殺処分を限りなく無くすことを目指し、猫の不妊・去勢手術を集中的に実施するため、飼い主の有無に関わらず、全ての猫を対象としたものです。
 11月末現在の申請数は、80件あり、その内、報告書の提出を受けた64件に対して、753,000円を補助金として交付したところであります。
 こうした取り組みを通して、地域猫活動への理解、及び動物愛護に対する意識向上に努めて参りたいと考えております。

 次に、富士川町民図書館の閉館についてであります。
 町民図書館は、町民の皆さまに愛され、長年にわたりご利用いただきましたが、町立図書館の開館に向けた準備を行うことから、明年2月28日をもちまして閉館をすることとなりました。
 なお、3月につきましては、これまで貸し出しました図書の整理期間として、新図書館に向けた書籍等の整理を行います。
 新しく開設いたします町立図書館は、国の合同庁舎との合築のため、現在のところ、明年3月末に国から施設の引き渡しが行われる予定となっております。
 国からの引き渡しを受けた後、電話やシステム工事、書籍及び備品の搬入などが必要となります。
 また、各官署との入居時期の調整を行いながら、作業が必要となることから、開館までには、まだお時間をいただくこととなります。
 現在のところ、明年7月中の開館を目指し、準備を進めておりますので、町民の皆さまには、ご不便をおかけすることとなりますが、ご理解とご協力をお願い申し上げます。

 次に、富士川町歴史文化館塩の華条例の制定についてであります。
 富士川町歴史文化館塩の華は、「富士川町交流センター塩の華」の閉館に伴い、リニューアルするものであり、富士川舟運の歴史と町にゆかりのある人物に関する資料を展示する歴史文化の拠点となる施設であります。
 施設の名称につきましては、町民に馴染みのある「塩の華」を引継ぎ、「富士川町歴史文化館塩の華」とするものであり、施設の設置場所や運用のための条例の制定について、今定例会に提出したところであります。

 次に、新たな中学校の方針についてであります。
 新たな中学校につきましては、7月13日の総合教育会議で、「中学校の統合を進めていく」こととし、新たな中学校のあり方について、アンケートや対話集会を実施し、皆様からのご意見をお聞きしてまいりました。
 また、町議会におかれましても、中学校整備等検討特別委員会を設置され、これまで集中的に討議を深めてこられました。
 この結果として、新たな中学校開校に向けた基本事項、設置場所、校舎のあり方、開校時期、環境整備など、議会の意思を「提言書」として集約し、9月22日に提出して頂いたところであります。この「提言書」と併せて、保護者や教職員をはじめ、町民の皆様からいただいた様々な意見を踏まえ、11月4日に総合教育会議を開催し、「新たな中学校の方針」を決定しましたので、その方針について報告いたします。
 まず、新たな中学校の設置理由は、「富士川町の全ての生徒が、多様な人間関係を築きながら切磋琢磨し、協調性や社会性を育む機会が得られるよう、教育環境を整備する必要があるため」です。
 次に、設置方法は、「増穂中学校と鰍沢中学校を統合し、両校の歴史や伝統を併せ持つ新たな中学校」を設置します。
 次に、設置場所は、「現増穂中学校敷地」に設置いたします。
 主な決定理由につきましては、「民家が多く、地域住民の見守りができているため、安全面での不安が少ないこと」、「自然災害への不安が少ないこと」などであります。
 次に、開校時期は、「令和7年4月に新たな中学校を開校」します。
 最後に、校舎については、新しい校舎を建設することとし、「明年度から建設事業に着手、令和9年度夏季休業中の移転」を目指します。
 「開校から新校舎への移転までは、増穂中学校を仮の校舎」とします。
 今後は、富士川町新中学校開校検討委員会を再開し、検討項目の協議や調整を行うとともに、児童生徒の学校間交流も実施し、新たな学校生活が円滑に始められるよう配慮してまいります。
 富士川町の未来を担う子どもたちにとって、中学校生活が充実したものとなりますよう、これからも、時代の要請に応えながら教育の推進に努めて参りますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。

 次に、新庁舎の開庁についてであります。
 新庁舎につきましては、11月15日に引渡しを受け、現在、開庁に向けた内部の造作並びに機器設備の設定など、電話設備やPC設備の設定作業を進めているところであります。
 新庁舎の開庁は、各階のフロア毎に、順次業務を開始できるよう今月中旬から明年1月4日に掛けて、移転業務を進めることとしております。
 1階フロアの、税務課、町民生活課、福祉保健課、子育て支援課、会計課は19日から業務を開始します。
 2階フロアの、政策秘書課、財務課、防災交通課、産業振興課、土木整備課、都市整備課、上下水道課は26日から業務を開始します。
 また、3階フロアの、管財課、教育総務課、生涯学習課、議会事務局は、明年1月4日から業務を開始することになります。
 新年になり新たな庁舎で町の皆さまをお迎えすることになりますが、これから令和6年度までの間、駐車場整備など周辺工事が続きますので、引続きご理解ご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

 次に、鰍沢サービスセンターの移設についてであります。
 新庁舎の建設に伴う教育委員会の移転により、現在、教育文化会館に設置されている鰍沢サービスセンターは、
 今月20日から町民会館へ移設することになりました。
 戸籍・住民票関係の証明書や、所得証明書・納税証明書等の発行業務等を行い、今後も、町民サービスの維持に努めて参ります。

 以上、今定例会に提出いたしました主なる案件と主要な取り組みについて申し述べさせていただきました。

 今定例会に提出いたしました案件は、専決処分案件8件、条例策定案件3件、条例改正案件3件、条例廃止案件1件、補正予算案件10件、計画変更案件1件、合わせて26件の議案を提出しております。
 提案理由につきましては、議案ごとに申し上げさせていただくこととしておりますが、よろしく御審議の上、御議決、賜りますよう、お願いを申し上げ、あいさつといたします。

お問い合わせ

政策秘書課 政策推進担当
郵便番号:400-0592
住所:山梨県南巨摩郡富士川町天神中條1134
TEL:0556-22-7216
FAX:0556-22-3177
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