富士川町

令和5年第2回富士川町議会定例会(6月定例会)

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公開日 2023年10月01日

更新日 2023年10月03日

本日ここに、令和5年6月 富士川町議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位におかれましては、公私とも大変ご多忙の中を、御出席を賜り、誠にありがとうございます。
 また、日ごろから町政推進のため、格段の御理解と御尽力を賜っておりますことに、厚く御礼を申し上げます。
 先月8日から新型コロナウイルス感染症の法令上の位置付けが、「5類感染症」に移行しました。
 町では、必要な感染対策をとりつつ、公共施設の利用方法の見直しや、これまで停滞していた行事・イベントの平常化を進めるなど、観光振興、地域振興を図って参りたいと考えています。
 さて、先月30日、JR東海は、リニア中央新幹線の完成間近の高架橋を全線で初めて、本町小林地内で公開しました。
 富士川町内の地上部区間はおよそ2.6kmあり、うち高架橋部分の76mが公開されました。今後は、高架橋の延伸整備を進め、走行路となるガイドウェイの敷設などを進めるとしています。
 リニア中央新幹線の開通は、山梨県並びに富士川町の発展に大きな役割を果たす事業であると考えています。
 次に、再生可能エネルギーの地産地消への取組みについてです。
 現在、石油・天然ガス等の価格の高騰など、エネルギーを取り巻く状況は極めて厳しい状況が続いています。
 6月から大手電力会社は、軒並み電気料金の値上げを予定しています。
 東京電力で約16%増、北陸電力は約40%増と、今まで以上に町民生活及び自治体財政の圧迫が予想され、エネルギー価格の高騰は今後も予断を許さず、長期化する可能性も否めない状況です。
 また、大規模災害時のエネルギー供給を安定させるために、エネルギー供給源を分散させようという問題意識が高まっています。
 現状の電力供給システムに加えて、地産地消のエネルギーの供給源を追加することにより、大規模災害時に起こる広域停電などのリスクを低減させることも可能となります。また、地球温暖化防止の観点からも、地産地消の再生可能エネルギーは有効です。
 今後、本町でも再生可能エネルギーの導入とエネルギーの地産地消の取組みの調査研究をスタートさせて行きたいと考えています。
 現在、食料品や電気代、ガス代などの値上がりなど、記録的な物価高騰が続き、町民の家計に大きな影響を与えています。
 町の財政の将来推計は非常に厳しい状況となる見通しですが、限られた財源の中で、町民に寄り添う政策を効果的に展開して行きたいと考えています。

 それでは、今定例会に提出いたしました案件のうち、その概要を御説明申し上げますとともに、主要な事業への取り組み状況を申し述べ、議員各位、並びに町民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げたいと存じます。

 はじめに、電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援給付金事業についてです。
 これは、新型コロナウイルス感染症対応 地方創生臨時交付金における 電力・ガス・食料品等価格高騰 重点支援地方交付金のうち、低所得世帯支援枠を活用した事業です。
 電力等の価格高騰による負担を軽減するため、特に家計への影響が大きい住民税非課税世帯の支援として、1世帯3万円の支援給付金を支給するものです。
 基準日は6月1日とし、住民税非課税世帯へ確認書を送付し、8月中旬以降から支給開始となるよう準備を進めてまいります。
 なお、本年1月以降に、予期せず家計が急変された世帯の方も対象とすることとなり、今定例会に所要の経費を計上したところです。

 次に、山梨県救急安心センター事業についてです。
 この事業は、救急需要が増加傾向にある中、救急性の高い傷病者のもとに 「いち早く救急隊が駆け付けられる環境」を整えるための医療相談サービスです。
 ケガや病気になり、「救急車を呼ぶべきか?」「病院に行くべきか?」など迷ったときに、電話で #7119 にかけると、救急安心センターにつながり、受診の必要性などを相談し、助言を受けることができます。
 この事業を通して、救急車の適正利用を進めるとともに、町の皆様に安心・安全を提供して参ります。
 なお、この事業の開始時期は、本年10月の予定であり、費用は、県と市町村で負担をすることとし、今定例会に所要の経費を計上したところです。

 次に、ふじかわスマイル商品券第2弾追加事業についてです。
 新型コロナウイルス感染症対応 地方創生臨時交付金を活用し、昨年度に実施したふじかわスマイル商品券第2弾の追加分として実施します。
 コロナ禍における原油価格・物価高騰の影響を緩和するため、一人一律4千円分の商品券を発行し、住民の生活支援と地域経済の活性化を図るものです。
 この商品券は、1冊につき500円券が8枚綴りとなっている買い物券で、町内の取扱店で使用できます。
 大型店と町内店で使用できる共通券が4枚、町内店専用が4枚となっており、本年9月1日から明年1月31日まで使用できます。
 6月30日に、住民基本台帳に登録されている方に、一人一律4千円分の商品券を配布します。さらに児童扶養手当 受給世帯などの特定の世帯には、4千円分の商品券を追加します。また、商品券の配布は、8月中に全世帯にお届けできるよう準備を進めるため、今定例会に所要の経費を計上したところであります。

 次に、峡南ネクスト共創会議についてです。
 峡南ネクスト共創会議は、昨年7月に、山梨県と峡南5町が連携し、共通する地域課題を解決するため設置されました。
 初年度となる昨年は、峡南地域の観光振興を図るため、将来目標像や地域の価値を伝えるコンセプトを明確にした「峡南地域観光振興戦略」を策定したところです。
 今年度は、「峡南地域観光振興会議推進事業」と「アニメツーリズム推進事業」の2つの事業を予定しています。
 峡南地域観光振興会議推進事業では、峡南地域の観光事業者や行政関係者等が参加するワークショップや研修会を開催し、観光市場のマーケティング調査や観光商品の開発を進めていきます。
 また、アニメツーリズム推進事業では、これまで事業実績のある人気アニメとのコラボレーションした事業を計画し、峡南5町を周遊するアニメツーリズム事業を進めていくことから、今定例会に所要の経費を計上したところです。

 次に、自転車用ヘルメット購入費補助金についてです。
 本年4月1日から、道路交通法の改正に伴い、自転車利用者のヘルメット着用が努力義務となりました。
 自転車乗車中の死亡事故は、その半数以上が頭部を損傷しており、一般的には、ヘルメットを着用することで事故発生時の致死率を3分の1程度に抑えられるといわれています。
 こうしたことから、本町は県内でもいち早く本制度を導入しました。自転車用ヘルメットの購入費を補助することで、ヘルメット着用率を向上させ、死亡者数や重傷者数を抑制することを目的とするため、今定例会に所要の経費を計上したところです。

 次に、低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金事業についてです。
 食費等の物価高騰の影響を受け、低所得の子育て世帯の家計の経常収支が悪化していることを踏まえ、生活支援を行うため、特別給付金の支給が決定しました。
 対象者は、本年3月分の児童扶養手当の受給者であるひとり親世帯、および、昨年度中に実施した特別給付金の支給対象者である その他低所得の子育て世帯です。
 対象世帯の児童ひとりにつき5万円、さらに、やまなし子育て世帯生活支援特別給付金として5万円を加算し、10万円を申請不要で5月31日に支給いたしました。
 また、直近で収入が減少した世帯等は申請が必要なため、広報やホームページで周知を行い、速やかに支給できるよう事業を進めて参りたいと考えています。

 次に新庁舎整備事業についてです。
 庁舎西側駐車場の整備において、旧庁舎他 アスベスト除去工事及び解体工事の施工中に、本館棟及び議会棟、食堂棟から新たにアスベストが見つかりました。これについては4月26日の臨時議会において、変更契約をご議決いただいたところです。
 この度、全てのアスベスト除去が完了したことから、解体工事を再開しました。
 5月23日執行の入札におきましては、新庁舎正面玄関前から西側擁壁までの造成、歩車道境界ブロックや排水側溝、植樹帯などを設置するため、富士川町新庁舎建設造成・外構工事(2期)を発注したところです。また、今月20日執行予定の入札においては、富士川町新庁舎建設外構電気工事(2期)の発注を予定しております。

 次に、富士川町立図書館の開館についてです。
 国の合同庁舎との合築により建設していた、町民待望の「富士川町立図書館」が本年7月15日オープンいたします。
 オープン当日は、午前10時からオープニングセレモニーを行い、午後1時から、一般開放いたします。待ちに待った町立図書館ですので、皆さまのご来館をお待ちしております。
 また、オープンに先立ちまして、図書館利用のために必要な「図書館利用カード」の事前交付申請日を設定しましたので、この機会をぜひ活用して頂きたいと考えております。

 次に、官製談合防止法違反に係る損害賠償請求についてです。
 昨年度、12月定例会において、「官製談合防止法違反に係る損害賠償請求の提訴を求める決議」を受けました。
 このことから、本年度『前町長と設計事務所所長』を相手取り、損害賠償請求が行えるかを調査するため、弁護士に調査依頼をしたところであります。
先日、その弁護士から4つの点について報告がありました。
1.法律構成について 2.証拠について 3.損害額について 4.回収の可能性についてです。
 1点目の法律構成は、法的に請求が成立するかについてです。内容は、『前町長らに対する請求は、不法行為に基づく損害賠償請求、民法第709条が考えられ、裁判所も容認する判断を示しており、法的な請求が可能であると言えます。なお、富士川町が作成する契約書には、違約金条項が存在しないことから、違約金という法的構成は採用できない』とのことでした。
 2点目の証拠については、『前町長らに対する刑事手続き(官製談合防止法違反及び加重収賄事件)は、いずれも有罪判決が確定され、公知の事実に加え、刑事訴訟における証拠資料を揃えることが可能である。』とのことでした。
 3点目の損害額は、『他の事例の場合、違約金条項として10%程度が、談合等の損害賠償額として予定されますが、本件には存在しないことから、談合等がなかった場合と実際の契約金額との差額が損害額と言うことになります。その算定は、不確定なものとならざるを得ず、容易ではありません』
 4点目の回収の可能性については、『前町長らの資力は明らかでないものの、これまでの間、示談の申し出等がなかったことから、資力に余裕はないものと思料する』と言うことでした。
 また、訴訟を起こし判決が下されるまでの期間は、最近の同様な事例を鑑みても、最短で5年間程度の期間を要し、上告があればそれ以上かかるということでありました。
 この裁判は、勝訴すれば終わりということではありませんので、大義や訴訟の目的を検討・判断し、富士川町の未来を、町民の利益を第一に考え、進めて参りたいと考えます。

 次に、天神中條区地区公民館の建設についてです。
 今年度、天神中條区において、地区公民館が建設されるにあたり、その財源として、富士川町地区公民館改築事業費補助金、富士川町地域コミュニティ施設整備費貸付金、自治総合センターのコミュニティセンター助成金を活用することとし、必要経費を今定例会に計上したところです。

 以上、今定例会に提出いたしました主なる案件と主要な取り組みについて述べさせていただきました。

 今定例会に提出いたしました案件は、報告案件4件、専決処分承認案件12件、条例改正案件2件、補正予算案件5件、合わせて23件の議案を提出しております。
 提案理由につきましては、議案ごとに申し上げさせていただくこととしておりますが、よろしく御審議の上、御議決、賜りますよう、お願いを申し上げ、あいさつといたします。

お問い合わせ

政策秘書課 政策推進担当
郵便番号:400-0592
住所:山梨県南巨摩郡富士川町天神中條1134
TEL:0556-22-7216
FAX:0556-22-3177
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