高齢者虐待
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公開日 2023年10月01日
平成18年4月1日より「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」が施行されました。この法律は、高齢者が尊厳を保ち生きていけるように、虐待の防止と保護のための措置、また、高齢者を支える養護者の負担の軽減を図ることを目的に制定されました。
高齢者虐待とは
高齢者虐待とは、家族などの養護者による虐待や養介護施設従事者などによる虐待を指し、養護する高齢者に対して行う次の行為とされています。
(1)身体的虐待
高齢者の身体に外傷が生じ、または生じるおそれのある暴行を加えること。
(2)介護・世話の放棄・放任
高齢者を衰弱させるような著しい減食、長時間放置、養護者以外の同居人等による虐待行為の放置など、養護を著しく怠ること。
(3)心理的虐待
高齢者に対する著しい暴言、著しく拒絶的な対応、または高齢者に著しく心理的外傷を与える行動を行うこと。
(4)性的虐待
高齢者にわいせつな行為をすることまたは高齢者にわいせつな行為をさせること。
(5)経済的虐待
養護者または高齢者の親族が、高齢者の財産を不当に処分することや、その他高齢者から不当に財産上の利益を得ること。
高齢者虐待防止のために
(1)高齢者の安全確保
高齢者の生命・身体の安全と尊厳を守ることが最優先となります。虐待に対する当事者の自覚の有無に関わらず、客観的に高齢者の権利が侵害されていると確認できる場合は、高齢者の保護を優先します。
(2)高齢者本人とともに養護者の支援
養護者による虐待の場合、養護者を加害者としてとらえてしまいがちですが、介護疲れなど養護者自身が何らかの支援を必要としている場合も少なくありません。
虐待の要因がどこにあるのか、その背景を理解する必要があります。その上で、高齢者や養護者・家族に対する支援を行います。
(3)早期発見・早期対応
身近な地域組織などと連携を図り、地域見守り体制の構築や、高齢者虐待に関する啓発普及活動を推進します。
◆介護についてのご相談◆
介護についての心配や、悩みごとがありましたら、どんな些細なことでも地域包括支援センターにご相談してください。
◆高齢者に対する虐待に気づいたら◆
高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した時や、ご近所で高齢者への虐待に気がついたときは、地域包括支援センターまでご連絡ください。