○富士川町個人情報保護法施行条例

令和4年12月16日

条例第25号

(趣旨)

第1条 この条例は、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号。以下「法」という。)の施行に関し、本町の実施機関が遵守すべき義務等必要な事項を定めるものとする。

(用語)

第2条 この条例において使用する用語は、次項に定めるものを除くほか、法及び個人情報の保護に関する法律施行令(平成15年政令第507号)において使用する用語の例による。

2 この条例において、「実施機関」とは、町長、教育委員会、選挙管理委員会、公平委員会、農業委員会、固定資産評価審査委員会、公営企業管理者及び監査委員並びに財産区をいう。

(開示請求)

第3条 開示請求書には、法第77条第1項各号に掲げる事項のほか、実施機関が定める事項を記載することができる。

(開示の実施の方法等の申出)

第4条 法第87条第3項の規定による申出には、個人情報の保護に関する法律施行令第26条第3項各号に規定する事項のほか、実施機関が定める事項を記載することができる。

(開示請求に係る手数料)

第5条 法第89条第2項の規定により納付しなければならない手数料は、無料とする。

2 法第89条第2項の開示請求をする者は、当該保有個人情報に係る文書又は図画の写し等その交付に要する物品の供与を受けるときは、実費として別表に定める当該交付に要する費用を負担しなければならない。

3 町長及び財産区の長は、前項の規定により実費を負担する者について実施機関が特別の理由があると認めるときは、同項の費用の全部又は一部を免除することができる。

(訂正請求)

第6条 訂正請求書には、法第91条第1項各号に掲げる事項のほか、実施機関が定める事項を記載することができる。

(利用停止請求)

第7条 利用停止請求書には、法第99条第1項各号に掲げる事項のほか、実施機関が定める事項を記載することができる。

(富士川町個人情報保護審査会への諮問)

第8条 実施機関は、次の各号のいずれかに該当する場合において、個人情報の適正な取扱いを確保するため専門的な知見に基づく意見を聴くことが特に必要であると認めるときは、次条第1項の富士川町個人情報保護審査会に諮問することができる。

(1) この条例の規定を改正し、又は廃止しようとする場合

(2) 法第66条第1項の規定に基づき講ずる措置の基準を定めようとする場合

(3) 前2号の場合のほか、実施機関における個人情報の取扱いに関する運用上の細則を定めようとする場合

(富士川町個人情報保護審査会)

第9条 次に掲げる事務を行うため、本町に、富士川町個人情報保護審査会(以下「審査会」という。)を置く。

(1) 法第105条第3項において準用する同条第1項の規定による諮問に応じ審査請求について調査審議すること。

(2) 法第3章第3節の施策を講ずる場合その他の場合において、個人情報の適正な取扱いを確保するため専門的な知見に基づく意見を聴くことが特に必要であると認める事項に係る諮問に応じ調査審議すること。

(4) 議会個人情報保護条例第50条の規定による諮問に応じ調査審議すること。

2 審査会は、委員5人以内をもって組織する。

3 委員は、優れた識見を有する者のうちから、町長が任命する。

4 委員の任期は、2年とし、再任を妨げない。ただし、補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。

5 委員の任期が満了したときは、当該委員は、後任者が任命されるまで引き続きその職務を行うものとする。

6 町長は、委員が心身の故障のため職務の執行ができないと認めるとき、又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認めるときは、その委員を罷免することができる。

7 委員は、職務上知ることができた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

8 委員は、在任中、政党その他の政治的団体の役員となり、又は積極的に政治運動をしてはならない。

9 前各項に定めるもののほか、審査会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。

(会長等)

第10条 審査会に、会長及び副会長を置き、委員の互選によりこれを定める。

2 会長は、会務を総理し、審査会を代表する。

3 審査会の会議は、会長が招集する。

4 会長に事故があるときは、副会長又はあらかじめその指名する委員が、その職務を代理する。

(会議)

第11条 審査会は、委員の過半数が出席しなければ、会議を開くことができない。

2 会議の議事は、出席した委員の過半数で決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。

(審査会の調査権限)

第12条 審査会は、必要があると認めるときは、諮問実施機関(法第105条第3項において準用する同条第1項の規定により審査会に諮問をした実施機関及び議会個人情報保護条例第45条の規定により審査会に諮問をした議会をいう。以下この条及び第14条において同じ。)に対し、保有個人情報(法第78条第1項第4号、第94条第1項若しくは第102条第1項又は議会個人情報保護条例第20条第4号第35条第1項若しくは第42条第1項に規定する開示決定等、訂正決定等又は利用停止決定等に係る保有個人情報(法第60条第1項又は議会個人情報保護条例第2条第4項に規定する保有個人情報をいう。)をいう。以下同じ。)の提示を求めることができる。この場合においては、何人も、審査会に対し、その提示された保有個人情報の開示を求めることができない。

2 諮問実施機関は、審査会から前項の規定による求めがあったときは、これを拒んではならない。

3 審査会は、必要があると認めるときは、諮問実施機関に対し、保有個人情報に含まれている情報の内容を審査会の指定する方法により分類又は整理した資料を作成し、審査会に提出するよう求めることができる。

(委員による調査手続)

第13条 審査会は、必要があると認めるときは、その指名する委員に、前条第1項の規定により提示された保有個人情報を閲覧させることができる。

(提出資料の写しの送付等)

第14条 審査会は、第11条第3項の規定による資料の提出又は法第106条第2項の規定により読み替えて適用される行政不服審査法(平成26年法律第68号)第81条第3項において準用する同法第74条若しくは同項において準用する同法第76条の規定による主張書面若しくは資料の提出があったとき(諮問実施機関が議会である場合において、相当する書面又は資料の提出があったときを含む。)は、これらの資料又は主張書面の写し(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)にあっては、当該電磁的記録に記録された事項を記載した書面)を当該資料を提出した審査請求人等(審査請求人、参加人(同法第13条第4項に規定する参加人をいう。)又は諮問実施機関をいう。以下同じ。)以外の審査請求人等に送付するものとする。ただし、第三者の利益を害するおそれがあると認められるときその他正当な理由があるときは、この限りでない。

2 審査会は、前項の規定による送付をしようとするときは、当該送付に係る資料を提出した諮問実施機関の意見を聴かなければならない。ただし、審査会が、その必要がないと認めるときは、この限りでない。

(権限又は事務の委任)

第15条 実施機関は、第3条から第7条までに定める権限又は事務を当該実施機関の職員に委任することができる。

(検索資料の作成)

第16条 実施機関は、法第127条の規定により開示請求等をしようとする者の利便性を考慮した適切な措置を講ずるため、保有個人情報の検索に必要な資料を作成し、一般の閲覧に供するものとする。

(運用状況の公表)

第17条 町長は、毎年度1回、実施機関におけるこの条例の運用状況について取りまとめ、一般に公表するものとする。

(町長による調整)

第18条 町長は、法及びこの条例の目的を達成するため必要があると認めるときは、実施機関に対し、実施機関における個人情報の取扱いに関する事務の実施状況について、資料の提出及び説明を求めることができる。

2 町長は、法及びこの条例の目的を達成するため必要があると認めるときは、実施機関に対し、実施機関における個人情報の取扱いに関し意見を述べることができる。

(委任)

第19条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(罰則)

第20条 第9条第7項の規定に違反して秘密を漏らした者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

(施行期日)

第1条 この条例は、デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律(令和3年法律第37号)附則第1条第7号に掲げる規定(同法第51条の規定に限る。)の施行の日から施行する。ただし、附則第5条第2項の規定は、公布の日から施行する。

(富士川町個人情報保護条例の廃止)

第2条 富士川町個人情報保護条例(平成22年富士川町条例第10号)は、廃止する。

(経過措置)

第3条 次に掲げる者に係る前条の規定の施行により廃止される富士川町個人情報保護条例(以下「旧条例」という。)第7条の規定によるその業務に関して知り得た旧条例第2条第2号に規定する個人情報(以下「旧個人情報」という。)の内容をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用してはならない義務については、前条の規定の施行後も、なお従前の例による。

(1) 前条の規定の施行の際現に旧条例第2条第1号に規定する実施機関(以下「旧実施機関」という。)の職員である者又は前条の規定の施行前において旧実施機関の職員であった者のうち、同条の規定の施行前において旧個人情報の取扱いに従事していた者

(2) 前条の規定の施行前において旧実施機関から旧個人情報の取扱いの委託を受けた業務に従事していた者

2 前条の規定の施行の日前に旧条例第12条、第26条又は第33条の規定による請求がされた場合における旧条例に規定する保有個人情報の開示、訂正及び利用停止については、なお従前の例による。

3 次に掲げる者が、正当な理由がないのに、前条の規定の施行前において旧実施機関が保有していた個人の秘密に属する事項が記録された旧条例第2条第4号に規定する個人情報ファイル(その全部又は一部を複製し、又は加工したものを含む。)前条の規定の施行後に提供したときは、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。

(1) 前条の規定の施行の際現に旧実施機関の職員である者又は同条の規定の施行前において旧実施機関の職員であった者

(2) 第1項第2号に掲げる者

4 前項各号に掲げる者が、その業務に関して知り得た前条の規定の施行前において旧実施機関が保有していた旧条例第2条第3号に規定する保有個人情報を前条の規定の施行後に自己若しくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用したときは、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

5 前2項の規定は、町の区域外においてこれらの項の罪を犯した者にも適用する。

第4条 附則第2条の規定により旧条例の規定がその効力を失う前にした違反行為の処罰については、その失効後も、なお従前の例による。

第5条 附則第2条の規定の施行の際現に旧条例第42条の規定により本町に置かれた同条に規定する富士川町個人情報保護審査会(以下「旧審査会」という。)の委員である者は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)に、第9条第3項の規定による任命を受けたものとみなす。

2 町長は、施行日前においても、第9条第3項の規定の例により、審査会の委員の任命をすることができる。この場合において、その任命を受けた委員は、施行日において同項の規定による任命を受けたものとみなす。

3 附則第2条の規定の施行の際現に旧審査会の委員である者又は同条の規定の施行前において旧審査会の委員であった者に係る旧条例第42条から第50条までの規定による職務上知ることができた秘密を漏らしてはならない義務については、附則第2条の規定の施行後も、なお従前の例による。

4 旧条例第40条の規定による諮問がされた場合における旧条例に規定する調査審議については、なお従前の例による。

5 附則第2条の規定の施行前にした行為に対する旧条例の規定による罰則の適用については、なお従前の例による。

6 第3項の規定によりなお従前の例によることとされた義務に違反して秘密を漏らした者は、1年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。

7 前項の規定は、町の区域外において同項の罪を犯した者にも適用する。

別表(第5条関係)

区分

負担額

コピー機による写しの作成(カラー)

日本工業規格A4以下の大きさの写し

1枚につき50円

コピー機による写しの作成(カラー)

日本工業規格A3以下の大きさの写し

1枚につき80円

コピー機による写しの作成(白黒)

日本工業規格A4以下の大きさの写し

1枚につき10円

コピー機による写しの作成(白黒)

日本工業規格A3以下の大きさの写し

1枚につき20円

CD等の電子記録媒体に保存したもの

用紙に出力した場合において、日本工業規格A4以下の大きさ

1枚につき10円

CD等の電子記録媒体に保存したもの

用紙に出力した場合において、日本工業規格A3以下の大きさ

1枚につき20円

写しの送付の方法に要するもの

当該写しの送付に係る郵便料金又は民間事業者による信書の送達に関する法律(平成14年法律第99号)第2条第6項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第9項に規定する特定信書便事業者による同条第2項に規定する信書便の役務に関する料金

上記以外の方法による交付

実費相当額

富士川町個人情報保護法施行条例

令和4年12月16日 条例第25号

(令和5年4月1日施行)