○富士川町失語症者向け意思疎通支援者派遣事業実施要綱

令和4年4月1日

告示第22号

(目的)

第1条 この告示は、話す、聞く、読む、書くこと等に障害があるため、意思疎通を図ることが困難な失語症者に失語症者向け意思疎通支援者(以下「支援者」という。)を派遣し、円滑なコミュニケーションを図ることにより、失語症者の自立と社会参加を促進することを目的とする。

(派遣の対象者)

第2条 この告示による支援者の派遣を受けることができる者は、次の各号のいずれかに該当する者とする。

(1) 現に本町に住所を有する者で、脳血管障害又は頭部外傷等で脳の言語中枢が損傷を受けたことにより、言語機能等の全部又は一部に何らかの障害が生じているもの

(2) 本町に所在する障害者福祉団体(営利を目的とする団体で、全県的又は広域的な活動を行う団体を除く。)

(利用の登録等)

第3条 前条の対象者で支援者の派遣を受けようとするものは、失語症者登録申請書(様式第1号)に一般社団法人山梨県言語聴覚士会(以下「聴覚士会」という。)が発行する言語聴覚士会意見書を添付し、町長に提出し、利用の登録をしなければならない。

2 町長は、前項の規定により支援者の派遣を受けようとする者の利用の登録をしたときは、速やかに山梨県及び聴覚士会に報告しなければならない。

(派遣の対象事由)

第4条 支援者の派遣の対象となる事由は、次の各号のいずれかに該当する場合とする。

(1) 医療機関への通院、冠婚葬祭等、社会生活上必要不可欠な外出であると認められる場合

(2) 余暇活動、研修等、社会参加の促進のため必要と認められる場合

(3) 失語症者のために行われる活動及び催し物への参加促進に資するものと認められる場合

2 前項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する場合は、支援者の派遣は行わない。

(1) 政治的活動に関わる場合

(2) 宗教的活動に関わる場合

(3) 物品の販売等、営業活動に関わる場合

(4) 通勤、通学等、通年かつ長期に渡る場合

(5) 支援者自身の運転による移動介助が伴う場合

(6) 自宅への派遣(自宅に来訪する医師等の往診、訪問看護、介護認定等及び自宅を会場に開催される催し等への派遣を除く。)の場合

(7) その他、社会通念上適当でないと認められる場合

(支援者)

第5条 この告示により派遣する支援者は、山梨県が実施する失語症者向け意思疎通支援者養成講習会を修了した者で名簿に登録されたものとする。ただし、第7条第2項の規定により、支援者を山梨県外に派遣する場合は、この限りでない。

2 支援者は、業務に際しては、支援者であることを証明するため、証明書等を常時携行するものとする。

(派遣の申請)

第6条 第3条第1項の規定により、利用の登録をした者(以下「利用登録者」という。)で支援者の派遣を受けようとするものは、原則として派遣を受けようとする日の14日前までに失語症者向け意思疎通支援者派遣申込書(様式第2号)により、聴覚士会に申し込むものとする。

(派遣の決定)

第7条 聴覚士会は、前条の規定により申込みを受けたときは、その内容を審査し、派遣の必要があると認めたときは、第5条第1項に規定する支援者のうち、派遣が可能な支援者を選定し、当該支援者に失語症者向け意思疎通支援依頼書(様式第3号)により依頼し、及び前条の規定により派遣の申請をした者に失語症者向け意思疎通支援者派遣決定通知書(様式第4号)により通知するものとする。

2 支援者を山梨県外に派遣する場合は、支援者の派遣業務を行うことができる団体又は派遣先の市町村に派遣を依頼することができる。この場合において、派遣に要する費用は、富士川町が負担するものとする。

(派遣時間)

第8条 支援者を派遣することができる時間帯は、午前8時30分から午後5時15分までとする。ただし、特別な事情があると認められるときは、この限りでない。

2 支援者を派遣することができる時間は、支援者1人につき6時間を上限とする。ただし、特別な事情があると認められるときは、この限りでない。

3 派遣時間の単位は1時間とし、1時間未満の端数が生じたときは1時間とする。

(利用者の費用負担)

第9条 支援者の派遣に要する利用者の費用負担は、無料とする。ただし、支援者の派遣中に必要な交通費、入場料、参加費等の実費(支援者分を含む。)については、利用者の負担とする。

(業務報告)

第10条 支援者は、業務終了後、速やかに失語症者向け意思疎通支援者派遣業務実施報告書(様式第5号)を聴覚士会を経由して、町長に提出するものとする。

(派遣手当等)

第11条 町長は、前条の規定により報告書の提出を受けたときは、別表に定める基準により算出した派遣手当及び交通費を支援者に支給するものとする。

(事務費)

第12条 町長は、事務費として支援者の派遣1件につき600円を聴覚士会に支払うものとする。この場合において、聴覚士会が派遣する支援者を決定した後、キャンセルが生じたときも1件とみなす。

(登録の変更等)

第13条 利用登録者は、登録事項に変更が生じたときは、失語症者登録事項変更届出書(様式第6号)により、町長に届け出なければならない。

2 利用登録者は、町外への転出等、登録を抹消する事由が生じたときは、失語症者登録抹消届出書(様式第7号)により、町長に届け出なければならない。

3 町長は、前2項の規定により届出があったときは、速やかに山梨県及び聴覚士会に報告しなければならない。

(秘密の保持)

第14条 聴覚士会及び支援者は、その業務を行うに当たって個人の人権を尊重し、その身上等に関する秘密の保持に努めなければならない。

(その他)

第15条 この告示に定めるもののほか、必要な事項は、聴覚士会と協議の上、町長が別に定める。

この告示は、令和4年4月1日から施行する。

別表(第11条関係)

派遣手当

1時間当たり1,500円とする。

ただし、早朝(午前6時から午前8時まで)及び夜間(午後6時から午後10時まで)は100分の25を、深夜(午後10時から午前6時まで)は100分の50を、1時間毎の派遣手当の単価に乗じて得た額を加算する。なお、派遣手当の単価が異なる時間帯をまたがる場合は、開始時間を基準として、以降1時間毎の属する時間帯の単価で算出する。

交通費

バス、鉄道等の公共交通を利用した場合は、その実費とする。

乗用車の場合は、1km当たり37円とする。

特記事項

1 支援者の自宅等から待ち合わせ場所まで及び業務終了地点から自宅等までの移動を交通費の対象とする。

2 派遣日前日の午後5時以降に派遣依頼のキャンセルが生じた場合は、1時間分の派遣手当を補償料として支給する。交通費は、キャンセルの連絡を受ける前に、既に自宅等を出発している場合のみ支給する。

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富士川町失語症者向け意思疎通支援者派遣事業実施要綱

令和4年4月1日 告示第22号

(令和4年4月1日施行)